えらく大それた見出しですが、すべてがわかる訳ではありません・・・雰囲気です^^; ダニ・メンドーサとは私が勝手つけた名前で、ワイルドのタランドゥス・レギウス成虫に付く、あのデカイダニの事です。付かれた幼虫の名が初令のジョーだったので、そのライバルの最強のチャンピオン、ホセ・メンドーサから名をつけさせていただきました。 本当の名前を知りたいのですが、調べても分かりませんでした。。。
誰かご存知の方がいれば、ご一報下さい<(_ _)>
さて、この考察は、このダニが本当に卵や幼虫に危害を加えているのだろうか・・・という疑問から始まりました。 飼育レポートでも報告しましたとおり、ワイルド♀のセットで採れた幼虫にメンドーサが付いていたのを始めて見た私は、かなりうろたえましたが、あわゆきさんより「ダニは卵を潰してはいないんではないか・・」とのアドバイスを受け、そのままにしていたら、本当に全部の卵が孵化しました。 それ以来、ダニとタランドゥスの共生を信じるようになり、検証してみることにしました。 この考察長いですよ〜私がこの1年こだわってきた内容ですからね(^_-)-☆覚悟してください(爆)
まずは、メンドーサの捕獲。 ワイルド♂の背中をお散歩していたメンドーサを数頭捕獲しました。
プリンカップで管理したメンドーサ達は、どちらも気づいた時に霧吹きで水を与える以外は、何も与えてませんでした。 メンドーサはティッシュが嫌いなようで、ティッシュ上を避けプリンカップの容器にいつもへばり付いてました。 結局、濡れティッシュ法では、1ヶ月後に管理に飽きてしまった私が霧吹きを忘れてしまい、カラカラに乾燥させて☆になりました。カワラ菌糸カスを入れたほうは、水分の持ちがよく、ズボラな管理をしていても2ヶ月以上生きていました。最後は乾燥で☆に・・・ と言う事で、生体がいなくてもメンドーサは長期間、生存することは可能なようです。 これは、産卵から孵化するまでの2、3週間ぐらいの期間なら、メンドーサは卵を吸わなくても生きることができるということです。 卵を吸って潰してしまえば自分の宿主がいなくなるので、やはり卵を潰す・・・というのは冤罪のような気がしてきました^_^; ちなみに、このプリンカップで飼っていた期間、メンドーサは繁殖しませんでした。日本のダニの方が厄介です(-_-;) メンドーサが繁殖するには生体が必要なのかもしれませんね。 そこで、次の実験に・・・
考察その2 「卵にメンドーサをハンドペアリング!」
採卵した卵をハッチェリーさん法で管理する際に、メンドーサを1匹投入。 3カップ作成。
メンドーサが卵を潰すかどうかは、実際に卵につけて管理してみるしかありません。 潰すことはない!と信じつつもちょっと不安がありました(-_-;) それでも思い切って、割り出した健康な卵に、ワイルド♀の産卵時と同じようにメンドーサを1匹ずつ付けて管理しましたが、3カップ全て無事孵化。孵化後も幼虫が落ちることなく元気に育ってました(*^^)v 孵化するまでの間、メンドーサは卵の上をトコトコ歩き回っていますが、卵を吸っている感じではありませんでした。もしかしたら、無事孵化するように卵を綺麗に管理してくれているのかもしれませんよ(^_-)-☆ メンドーサがいるとカビにくいとか・・・・機会があれば実験したいです(*^^)v
キャ〜後頭部は反則です(ーー;)
メンドーサ付きで孵化した幼虫をそのままプリンカップで管理。 それから1ヵ月後、幼虫は無事、2令に加齢しました。このときメンドーサはまだそれぞれ1匹です。増えるんだろうか・・・ メンドーサを観察していると、トコトコと平気で幼虫の頭の上やアゴの周りを歩いてます。休憩は、主に幼虫の胸部?から腹部のあたりでしています。そして宿主の幼虫は、そんなメンドーサにまったくお構いなしで、払いのけるしぐさもしません。ちなみに、小さな細い木片を幼虫の腹部に当てると思いっきりアゴで噛んできました^^; そんなに反応できるなら、メンドーサも自分で駆除できるだろうに・・・・ 本当に体液を吸ってるのかなぁ。。。 写真を見るとどうしてもメンドーサが体液を吸っているように見えちゃいます・・・普通、こんな現場を発見した日には、慌てて駆除もんですね(爆) 吸血ダニが動物の体液を吸う時には、皮膚を刺した後、吸った体液と自分の唾液などの分泌物を混ぜて、大半を宿主に一旦返すそうです。吸血ダニの唾液や分泌物には麻酔効果が含まれており、刺された動物は気がつかないようになってるんだとか・・・蚊と同じですね。 もし人間がこの大きさのダニに噛まれたら、後に思いっきり腫れたり、刺されたところが「ここだ!」ってわかりますよね・・・・何が言いたいかというと、もしこんなか弱い幼虫をダニが吸った日には、幼虫の皮膚にもっと大きな変化がでると思います。皮膚に穴が開くんですからね(ーー;) それとも昆虫は違うのかなぁ・・・ でも1匹ならまだしも、もし20匹以上のダニに寄生され吸われたなら、いくら大型幼虫とはいえ、結果は・・・・ですよね。
3ヵ月後の3令幼虫。 メンドーサが・・・・爆裂! よく見えない・・・?
孵化から4ヶ月が経ち、幼虫も3令後期に入ってきました。この幼虫は♀ですので、そろそろ蛹化するかもしれません。 ビン交換のため取り出してみると、ご覧のとおりのありさま・・・す、すごい(@_@;) いつの間にやらメンドーサの数は30匹をゆうに超えてます。2令のときは1匹しか居ませんでした。3令初期での1匹でした。それが3令中期以降、急に多くなった気がします。 ずっと1匹でしたので、タランドゥスの卵に付ける前からメンドーサは、お腹に卵を持っていたことになります。むやみに子を増やすのでなく、幼虫が大きくなって、繁殖できる生活空間を察知すると、待ってましたとばかりに卵を産むんでしょうね。 ということは、タランドゥスの卵に付くダニは、全てメスメンドーサということですね。他のケースもすべて増えてましたから^_^; こんな状態でも、幼虫は元気そのもので、他のメンドーサなしの個体となんら変わりません。弱ることもなく、またメンドーサを嫌がることもなく・・・ メンドーサは3令幼虫の腹部のこの窪みに集まっていますが、ここの居心地がいいんでしょうかね?もしこの部分を吸っているのだとしたら、同じ箇所をこんだけのダニに吸われた日には、皮膚に穴空きませんか^^; 私が推察するに、この窪みに幼虫の皮膚カスが溜まっていて、それを食しているように思います。人間でもわきの下や首にアカが溜まりますよね(^_-)-☆ もしくは、ここに産卵しているのでしょうか。しかし、このメンドーサは全部同腹兄弟なんですよねぇ(-_-;)
♀が蛹化しました(*^^)v
以前から言われていたことは、「蛹化時にメンドーサが消える・・・」 今回は、その謎に迫ります(*^^)v あれだけのメンドーサに囲まれていた幼虫も、何事もなかったように蛹化しました。もちろん他の個体も。 ますますメンドーサはタラ幼虫を殺さないとの仮説に近づきましたが、メンドーサはどうなってるのでしょうか? 蛹化した個体を取り出してみましたが、本当にメンドーサが居ません・・・あれだけ居たのに、死に絶えたのでしょうか・・・? 蛹室の中も見てみましたが、パッと見、メンドーサがまったく居なくなったように見えます。本当に消えた!と思って捨てようと思いましたが、よ〜く見てみると、蛹室の壁にはあちらこちらにメンドーサが散らばって居ました。メンドーサの色が保護色となって、蛹室に溶け込んでます。あぶなくメンドーサごと捨てるところでした^_^; 実は写真のあちらこちらにはメンドーサが居てます(^_-)-☆ これでは、蛹化したらメンドーサが居なくなるって思っても仕方が無いですね。 メンドーサはいっぱい居てましたので、もちろん捕獲いたしました(*^^)v ただ、蛹には付かないようで、これでメンドーサが消えたと思うのでしょうね。
人工蛹室にメンドーサ3匹投入
メンドーサが付いていなかった蛹を人工蛹室に移し変え、同じく蛹室より捕獲したメンドーサもあわせて人工蛹室内に数匹投入しました。 さて、人工蛹室に入ったメンドーサはどういった行動をとったのか・・・・ここからは面白いですよぉ(^_-)-☆ 人工蛹室に入れたメンドーサは一切、蛹には興味を示さず、人工蛹室の壁やケースに張り付いたままあまり動きません。 そして、蛹の羽化が始まりました。 羽化が始まってしばらくは、メンドーサに動きがありません。しかし、下翅が伸び、上翅に色が付き始めると、メンドーサがゆっくりと個体に近づいているではありませんか(@_@;) そして、個体の表面が乾燥してきたのを見て、メンドーサ達は一斉に上陸を始めました。幼虫が蛹化してからずう〜っとこの瞬間を待っていたのですねぇ。なんと我慢強い^^; その間、メンドーサは何を食べていたんでしょうか?もし体液を吸うのなら、蛹の体液が一番吸いやすいと思うのですが・・・蛹の腹部の柔らかいところなどを探している素振りは一切なく、蛹にさえ、ほとんど近づくことはありませんでした。
♂の羽化後、しばらくして背中に上陸を始める。
メンドーサは3令幼虫のお腹で繁殖する。 まず、今回の結果は、メンドーサをつけた卵3個ともすべて成虫まで羽化しました。 羽化の大きさも、メンドーサが付いていない他の個体とそれほど変わらず、メンドーサによって成長が阻害されているという感じではありませんでした。 ワイルド♀が産卵した時に、メンドーサは1卵につき1匹がほとんどです。2匹以上付くことは稀で、3令初期までメンドーサはずっと1匹のままで増えません。それが、3令中期になって、個体が大きくなると一気に繁殖します。 これはメンドーサが自分が住める幼虫の大きさと数を把握してるのでしょう。それと、3令になれば加齢での脱皮がなくなるというのも原因かもしれません。 理由はわかりませんが、加齢や蛹化、羽化時など脱皮をする時はどうもメンドーサは嫌がるような気がします。 ブリード個体にメンドーサがいないのはなぜ? これは、今回一通り飼育してみて分かったのですが、3令初期までメンドーサは1匹です。ブリード個体はそれまでに何度、人によって取り出される機会があるでしょうか? まず、割出時。次にプリンカップへの投入。そして菌糸ビンへの投入・・・メンドーサが1匹付いている状態で、約3回ほど掘り出される機会があります。その時のいずれかで、ほぼメンドーサは幼虫から落ちるか、人に発見され抹殺です(-_-;) 今回、1匹メンドーサ付きの幼虫のビンを交換する時でも、幼虫を取り出すとメンドーサが付いていないことが多く、大抵は掘り出される瞬間に、大慌てでマットや菌糸の中に逃げ隠れました。特に幼虫が小さい時(初令、2令初期時)は、メンドーサが体を隠す場所が少ないので、容易に幼虫からこぼれ落ちて、菌糸カスの中に消えていきました。分かっていて探すのがどれだけ大変だったか・・・・ と言う事は、メンドーサが付いていても、それに気づかないで、割り出し・ビン交換をした場合、知らず知らずのうちにメンドーサが幼虫から取れているのです。 もし、 産卵から3令中期まで、ビン交換をしなかったら(ありえませんが^_^;)間違いなくブリード個体でもメンドーサは累代できます。 メンドーサは卵・幼虫を決して殺さない。 メンドーサは3令幼虫のお腹で繁殖した。。。それ以外では繁殖しなかった・・・(プリンカップで多頭飼育しても繁殖しませんでした) これが物語っているのは、やはり、「メンドーサは卵・幼虫を殺さない」です。 何故かというと、自分が繁殖するために必要なタラの幼虫を小さなうちに殺すことがあるでしょうか?もし殺すのであれば、自分自身が繁殖するための宿主を、繁殖できる前に殺すという、生き物の法則に反するような行為をしていることになります。 逆にいえば、自分が繁殖できる個体を殺さないように守っている・・・と言えるかもしれません。 つぶれた卵にいるのは、たまたま卵が腐ってしまったという事だと思います。それを人に発見されて、メンドーサが卵を潰すという汚名を着せられたんでしょう・・・・でも、つぶれた卵にいるのは、大抵メンドーサではなく、普通のダニが多いように思いますが(-_-;) 今、レギウスの菌糸ビン産卵セットの卵にメンドーサが付いているのが見えてます。 しかし、今回の実験より、メンドーサは卵を殺すことはないと自信を持っていますので、そのまま放置しています。むしろ、カビがはえないように守ってくれ!とメンドーサを応援しています。 卵は健康そうで、もうすぐ孵化しような感じです(*^^)v これもメンドーサが管理してくれているお陰かもしれませんね(^^♪ 偶然かもしれませんが、メンドーサが付いているのを発見した卵・幼虫で落ちたものは今までありません(*^^)v
2006年10月7日 BON