カワラ菌糸ビンの産卵セットについて
私が感じたカワラ菌糸ビン産卵についてまとめてみました。
まず、事前の予備知識として得たことは
・タランドゥスは高温だとエサばかり食べ、低温だと休憩モードに入ってしまう。産卵温度は23度前後か・・・
・タランドゥスは堅いところにぶつかると、そこに産卵床を作って産卵することが多い。(ビンならビン底)
・材セットと菌糸セットと比べて、材の方が♀が好んで穿孔する事が多い。(菌糸ビンは産卵モードに入りにくい?)
・カワラ菌糸は温度に弱く、25度以上に温度を上げない。(温度管理が必要)
・レイシは幼虫が落ちる事があり、カワラは比較的幼虫が育つ。(カワラは孵化後安定した頃に割り出せる)
・レイシとカワラを同時セットした場合、レイシに穿孔することが多い(レイシ好き?)
・菌糸ビンセットは、穿孔が早く、産卵に要するまでの時間が材に比べて短い(穿孔から2週間で産卵か?)

少しまとまりがありませんが、こんな感じです。

私が初めてタランドゥスの産卵に成功したセットが、カワラの菌糸ビン産卵です。
タランドゥスは産卵させるのがとても難しいクワガタだと言われていたので、いろいろ調べました。
現在、タランドゥスの産卵セットとして候補に挙がっているのは、レイシ材、カワラ材、レイシ菌糸ビン、カワラ菌糸ビンでのセットです。
実は、初めてセットしたのはレイシ材です。また考察に挙げますが、私の管理ミスにより失敗しました。そして次にカワラ材もセットしましたが、同じような管理ミスを犯して失敗しました^^;
そんな失敗を繰り返しているうちに、ワイルド♀が弱ってきてしまい、落ちかける!?という事件を起こしてしまい、穿孔に負担がかからないだろう菌糸ビンを試すことになりました。
そこである方から、産卵用菌糸ビンとしていいのがあるとのアドバイスをいただいたのが、左のカワラ菌糸ビンです。
大きさは2Lのブロー容器です。

とっても、おいしそうに菌糸がまわっています(^O^)/


レイシではなくカワラを選んだ理由として、入手のしやすさと、幼虫の取り出しです。
今ではレイシ菌床もネットで入手できるようですが、圧倒的にカワラ菌床の方が数が多いです。また温度にも弱いようですし、取り扱いがもうひとつ難しいと聞いたからです。そのうち挑戦してみたいと思っています。
また、カワラは幼虫のエサとして使えるので、割り出しが遅くても大丈夫です。初令初期での割り出しに不安がある方は、カワラ菌糸がいいと思います。
さて、このカワラ菌糸ビンについて少し触れておきますと、このビンはタランドゥスの性質をよく知っているショップの店長さんが、タランドゥスの産卵用として詰めてくれたビンです。注文時にタラの産卵に使うので・・・と一言伝えると、それを考慮して受注生産です。
詰め方に工夫がされているようです(^_-)-☆ 注文してから、10日ぐらいして使いごろになってきてから送ってくれました。
菌糸を産卵に使用するときには、菌糸の活性化が終わり落ち着いたビンでないと、卵が菌糸に巻かれたり、酸欠になったりするようなので、自分で菌糸ビンを詰めて使うときは、十分にビンを寝かしてから使った方がよさそうです。
私は自分で詰めたときは、2週間以上寝かします。

カワラ菌糸ビンが落ち着いたらセットします。
このセットは9月下旬にセットしました。このころの外気温は最低気温18度〜27度で、室内のクーラーを24度に設定してつけっぱなしでした。

詳しいセット方法と経過については、長女の菌糸ビンセットレポートをご覧ください。

また、菌糸ビンをセットするにあたり産卵モードへの突入という壁もありますが、 タランドゥスの産卵モードについては、あらためて考察いたします。

セットは、2Lのブロー容器が納まる中ケースを使用しています。
マットは特にこだわっていませんが、清潔で乾燥しているマットを薄く敷いて使います。マット以外でも成虫管理用の木くずなどでもセットしています。
注意点は、ケース内が蒸れないようにすることです。蒸れると、菌糸内にカビが発生する原因ともなりますし、♀が穿孔から出てきてしまうこともありますから・・・
そのため、ケースのフタには何も挟まないようにしています。乾燥防止のためにビニールやプラスチックカバーなどをつける場合がありますが、それをつけるとケース内に水滴が付くことがあります。また空気の換気も悪くなるので、私はつけていません。
菌糸の乾燥が気になる場合は、菌糸ビンにフタをして穴を開ける方法がありませす。菌糸が水を吐くので、表面が乾燥していても中は大丈夫なことが多いのですが、逆に菌糸の水分により換気ができなくなるほうが心配ですので、温室内等でセットする場合は、空気の流れがあるところにセットしています。
コバエ等の発生が気になるのなら、ビニールではなく通気性の良いシートをフタに挟んでいます。ただ、エサをセットしなければ、コバエやダニの発生はほとんど大丈夫です(*^^)v


産む気で穿孔してくれれば、穿孔翌日には、メスはビン底までたどり着いて、菌糸を噛み砕いています。

日に日に、噛み砕く範囲が広がり・・・
   
こんな感じになります。そして、2週間後ぐらいに・・・   よく見るとポッカリ穴があいた所があり、そこに緑色っぽい卵が!   卵が見えてから1週間ほどで孵化しました。我が家は早めのようです。
温度が高いのでしょうか・・・
上の写真は、孵化後1週間です。

菌糸ビンの良いところは、産卵の過程が目視できる可能性が高いことです。(たまに外から見えない場合もありますが・・・)
ほとんどの場合、♀はビン底にたどり着くとその周辺を細かく何度も噛み砕く様子が見えます。まるで、菌糸におぼれているような感じでフニフニします。 いつ産んだのか?いつ孵化したのか?が分かるので管理が楽で、材のようにソワソワする必要がありませんね(*^_^*)
また、孵化した幼虫がそのままカワラ菌糸をエサとして育つので、大きく育って安定した頃に割り出せる利点があります。
カワラ菌糸は表面に堅くて厚い膜が張りやすく、色も変色してきます。
慣れていないと劣化?と間違ってしまいがちですが、温度を25度以下に保っているなら、中身はまったく大丈夫ですので幼虫の割り出しは1ヶ月以上経ってからでも大丈夫です。
そして、そのまま菌糸カップに投入することも可能ですし、その方が育ちが早いようです。

さて、菌糸ビンセットの場合、幼虫の割り出しは要注意です。
菌糸は材と違って、木の繊維に沿って割れてくれないので、菌糸を砕きながら幼虫を探します。しかも、カワラはヒラタケと比べ物にならないぐらい堅いので、ついつい掘り出す手にも力が入り、せっかくの幼虫を潰してしまう事故も多いようです。
そこで、私は菌糸ビンをぶった切る!!タラックジャック先生に頼んでおります(*^^)v
タラックジャック先生の執刀をご覧下さい。


   
まず、ブロー容器の側面にカッターで5cmほどの切込みをいれます。(幼虫がそばにいないのを確認してね)   切れ込みにハサミを突っ込んで、あとはジョキジョキ・・・・ペットボトル用のハサミも売っていますよ(*^_^*)先が湾曲してます。   周りを1周切ったら、パカッと開き、中の菌糸を引き抜きます。もしこれでも取れなかったら・・・

そこからさらに縦にハサミを入れます。
両側にハサミを入れれば、簡単に菌糸が取り出せます。

ただし、幼虫には気をつけて作業をしてくださいね。

菌糸を丸ごと取り出せれば、後は手で少しずつ菌糸を割りながら食痕を追います。
ちなみに今まで、この方法で幼虫を潰したことはありませんよ(*^_^*)メンドーサも捕獲できますしね(^_-)-☆
ブローを切るときの注意点ですが、ガラスやPPは切れないので、やめておきましょう!ビンではなく手を切ります(-_-メ)
あくまでもブロー容器を切りましょうね。それ以外はあきらめて、ほじくってくださいね。
菌糸ビンセットを組むときには、割り出しのときも考えて容器を選んだほうがいいですよ。ブロー容器は100円ぐらいですので、ここはケチらずにタラックジャック先生に執刀を頼んでください!
タラックジャック先生の名言「わたしなら、母親の命に100億だって惜しくない!」もとい、「わたしなら、タラの割り出しに100円だって惜しくない!」