悲しい考察〜卵はいつ創られるのか〜
今回はちょっと悲しい考察となりました・・・(正直気分のよいものではありませんので、見る方は覚悟してください(-_-))
レポートでも報告してますように、レギA系統の♀が私の不注意により♂に真っ二つにされてしまいました。
この事故は、私がきちんと管理していれば未然に防げた事故でした・・・
どうも、♀はペアリングを嫌がり、なんとなく産卵したい雰囲気を持っていたので、セットしてあげればよかったです(-_-)
そこで、どうしても確認しておきたかったことがあり、真っ二つにされた♀を前に、しばらく考え込んでいましたが、やはりこのレギ♀の死を無駄にしないためにも、体が乾燥しきってしまう前にある決心をしました。

♀の上翅を開き、次に下翅を開きました。

開いたまま固定するためにマッチ針を周囲にさして固定してます。(かわいそうなので個体には挿してません^^;)

なにやら見えませんか!?


背中のアップです。
このレギ♀はブリード個体です。しかし、ペアリングした♂はワイルド個体でした。
やはり、ワイルド♂からダニが移っていたんですね。
しかし、粉ダニのように無数にいるわけではなく、見えているダニが全てでした。小さい幼生ダニらしきものを見えず、ここで繁殖しているかどうかは不明となりました。しかし、集まっている所はくぼんでいて、メンドーサのお気に入りの場所のようです。

さて、ここからが本題です。
実はダニを確認したかったわけではなく、目的はお腹の中です・・・・
この♀は、お腹に卵をもっていたのかどうか。。。また、持っていたとすればどのように詰まっているのか?
タランドゥス・レギウスの産卵は、決まった期間で限られた個数しか産卵しません。一度、一定の数を産卵してしまうとピタッと産卵をやめてしまい、穿孔した穴でしばらく動かなくなります。
しかも産んだ卵の孵化はほとんど同時に孵化してきますので、2,3日で15個前後の卵を産んでしまっていると想像されます。
となると、ある程度お腹の中で卵をつくって、数が整った段階で産卵をしているのではないでしょうか?
私が最近セット時期だと判断するのは、ペアリング後、エサを食べていた♀がウロウロし出すころです。それは、この卵の準備ができたのではないかと思っているからです。
それを確かめるために・・・・・ごめんなさい・・・

♀のお尻の先から左右に切開し、開いてみました。

開いて出てきたのは、ご覧のように大きな卵が1個・・・・
卵が埋まっているのは、白いクリーム状になっています。

その卵を取り出したのがこれです 。
いつも採卵する卵とそれほど大きさは変わりません。色は白というよりクリーム色をしています。
あの緑色ではないですね。
とてもきれいです・・・。
もしかしてこのまま管理すれば孵化するんではないか!?と思い管理しようと思った矢先に、卵からジワジワと液体が流れ出し、しぼんでしまいました(T_T)
やはり、産み出されないと卵の孵化スイッチが働かないのでしょうね・・・生命の神秘を垣間見ました。


これは、上の卵を取り出したあとの写真です。
まだ、卵の元が見えるのがお分かりでしょうか?
大きさは取り出した卵の5分の1の大きさしかなく、プヨプヨとして柔らかいです。
これから育つ卵でしょう。5つほど確認できました。

すべての卵はクリーム状の袋の周りに出来てましたので、おそらくそこが卵巣なのでしょうか。

今回の考察で分かったことは、
材をセットしていない状態でも、ペアリングが済んだ♀は卵をつくり、お腹に抱えているということです。産める場所があるかどうかも分からない段階で卵を抱えるんですね。と言う事は、ワイルド♀も既にお腹に卵を抱えているはずです。この状態で再ペアリングしても、♀が嫌がるか、ペアリングする前の精子を使ってつくられた卵が産卵される可能性が高いということです。
この♀は9月20日前後に産卵をし、10月21日にペアリングされることなく♂に殺されました。
孵化率が悪いと思って再ペアリングをしたのですが、もし、ペアリングが成功していても、すでに卵が出来ていてこれが産卵されるのですから、ペアリングをした効果がない卵となるわけです。ペアリングしたのに・・・孵化率がわるい・・・あれ?って事になっていたかも。

孵化率が悪くなってきたり、産卵数が減ってきたりすると追い掛けをよくするのですが、追い掛けのタイミングによっては、まったく意味を持たない再ペアリングとなる可能性が高いというわけですね。
追い掛けの効果がでるのは、直後のセットではなく、2回目以降のセットになるのかもしれません。もしくは、タラの産卵期間を考えると、まったく追い掛けが意味の無いことになっているかも知れません・・・
効果的な再ペアリングをするなら、卵を産みきった直後にすぐ♀を取り出して、次の卵をつくるまえにペアリングさせることが必要かもしれませんね。
とっても考えさせられる出来事でした。

また、この抱えられた卵はいつまでこの状態なのか?と言う事です。産み付けられるまでこの状態を保てるのか?それとも、一定期間が過ぎるとしぼんでしまうのか・・・。でも受精卵が勝手にしぼむんでしょうかね?ほんとうに興味はつきません。

このことから、タラレギの産卵は、産む前に一定の数をお腹で作り、それが溜まってから穿孔して、溜まった卵を一気に産みつけるように思えます。産み付けている間は、卵の作成はせず、産み終ってからまた卵をつくり出すのでしょう。だから一度産んでは休憩し、また産んでは休憩し、というような産卵方法となるんでしょうか。
ちょっと産卵セットタイミングを見直そうと思います。

考察後、レギ♀はきちんと成形してあげました。
このまま標本になってもらう予定です。

ありがとう!レギッチ!
君は多くの事を残してくれた!

南西カメルーン産
F2 36mm ♀
左アゴが完全麻痺ながら、18個の卵を産み、9頭の元気な幼虫を残す。
2006年10月21日 怒り狂った♂により没・・・・